「いけばな」があなたに伝えるもの f.works 石塚喜三枝

「いけばな」があなたに伝えるもの

~f.works代表 石塚喜三枝さんに聴く~

 

パン屋本日は、お時間ありがとうございます。早速ですが、f.worksの「f」って何ですか?

石塚:質問ありがとうございます。ちょっと欲張りでしょうか、色々な意味を込めました。

flower、 flexible、 flow、
fresh、 fusion、 fun、
freedom、 freehand、 fineです。

パン屋こんなに意味が込められているんですね。

因みに生け花は女子力アップや、花嫁修業でやる人が多いイメージがあります。やはりそういうものなんでしょうか?

特技の一環として学ぶものなんでしょうか。

石塚:パン屋さんは「いけばな」にそういうイメージをお持ってるんですね。まぁ普通はそうなのかもしれません。
ですが、私が目指しているいけばなとは「お花DEお話し」なんです。

パン屋:「お花DEお話し」ですか。そして何故か「DE」が入ってますね。

石塚:そうです。

実はこの「お花DEお話し」は商標登録もしました。

「お花とお話し」「お花で自分の気持ちを話す」「お花を囲んでお話をする」など、お花を通してコミュニケーションを広げていきたいと思っています。

「DE」に関しては、耳にした時のリズム感もありますが、「お花で(DE)、いけばなで(DE)広がるコミュニケーション」を強調したかったのです。

パン屋わかりました。では色々聞かせてください。

 

 

いけばな教室を始めるまで

石塚:20歳の頃、草月流に入門しました。あまり言葉での表現が得意でない私にとっては、「いけばな」で自分の気持ちを表現できることで、世界が広がった気がします。

お花の世界の大先輩方にも恵まれ、若者ながら、インターコンチネンタルホテルの広場で巨大な作品を制作したり、いけばなの技術以外にも人生の大先輩方からいろんな心得を教えていただくことができました。

が、この時は、あくまでも、趣味の世界でした。

大学卒業後は、一旦一般企業に就職しました。花のOLです。

時間を持て余していたので、終業後に新横浜にある障害者スポーツ文化センターに通い体力づくりをしているうちに、気がついたらなぜか障害を持っているお子さんの達のお世話もボランティアや、マラソンサークルの立ち上げをしていました。

興味があること、おもしろそうなことには、迷わずなんでも飛び込むタイプです(笑)

パン屋仕事が終わった後にボランティアされていたんですね。活動的ですね。

 

 

石塚:それがきっかけでハンディキャップを持たれている方に携わる仕事をしたいと思い、福祉に転職し、地域で暮らす障害のある方の、仕事の場(作業所)や暮らしの場(グループホーム)の運営のお手伝いをしていました。

地域活動を通し、いろんな年代や立場の方と一緒にお仕事をした経験は、今の教室運営や人脈作りにも役立っています。とてもやりがいのある仕事でしたが、出産後、育児との両立は難しく退職しました。

パン屋子供がいる女性にとっては色々考えないといけない時ですよね。どれも手を抜けませんしね。

石塚:そうですね。結局、仕事を辞め、子育てを優先します。しばらく、地域の子育て拠点で子連れでできる当事者活動をしたり、幼稚園でバザー委員をしていました。

次男が幼稚園入園のタイミングで、まずは短時間の事務アルバイトを始めました。次小学校に入った時に、本気で社会復帰をしたくなりました。

ですが、その時点で40歳。現実、年齢的な事もあり条件の合う仕事が見つからなかったのです。

パン屋それが女性の社会復帰の難しい所ですよね。

そこから色々な選択肢はあったと思いますが、それからいけばなの仕事に入っていくわけですね。どうしてでしょうか?

 

 

生け花教室を始めた理由

石塚:実は、その頃に、大倉山の「花屋カフェ ラプティフルールの」オーナーをされている今村さんと出会い、アドバイスをいただきました。

「せっかくいけばなの師範を持っているのならお花を教えてみれば?」という一言に、「そうか!できるかも!!やってみよう!」と背中を押していただきました。せっかく新しく仕事を始めるなら、自分が本当にやってみたい!と思えることで頑張ってみようと思ったのです。

実際、育児期は、状況的に長くお花から離れなくてはいけませんでした。

でも、この今村さんの一言で、勇気を出してもう一度、師匠のお教室の門を叩いたのです。そしたらこれが楽しいのなんの!!こんなに花をいけるのって楽しかったっけ?とびっくりしました。

以前は趣味として習っていた「いけばな」ですが、長い期間離れていた為、本当の意味で「いけばな」の素晴らしさや楽しさが分かったような気がしました。

 

 

パン屋なるほど、今まで当たり前だったものが、離れてみて気付く事って意外とあるような気がします。まさにそれだったんですね。

石塚:そうですね。私は「いけばな」が私の人生で大事なものという事に気が付いてから、いけばなの素晴らしさを伝えたいと思い始めました。

この楽しさを伝えたかったので自分で表現する仕事と教室の両方をやっていきたいと思い始めました。

最初は、どの様に教えたらよいのか、私程度の経験でお教室を開いても大丈夫だろうかと心配で、身近な人や福祉施設へのボランティアでのご指導から始めて、少しずつ経験を積みました。

3年ほど前に、「そろそろ、本格的にお教室を始めたい」と思えるようになり、師匠にお伺いをしたところ、「どうぞ思う存分おやりなさい」と背中を押していただけ、本当に心強かったです。
改めて、よい先生に出会えていて良かったと思いました。

先生の言葉に勇気付けられて、「いけばなの世界で頑張ってみよう」と開業届を2014年に出し、今に至ります。

最初は、週3〜4の事務アルバイトと兼業し、昨年から「いけばな」メインになりつつあります。

 

 

教室という形態にこだわる理由

パン屋石塚さんが「いけばな」を出来るなら、作品をを販売たり、百貨店とかに卸したりするやり方もありますが、どうして「教室」というものにこだわりがあるのでしょうか。

石塚:先ほど、少し触れましたが、私がいけた作品を見ていただくことと、いけばなの楽しさを伝える事の両方が大事だと思っています。

「こういう作品をいける人に、会ってみたい。教わってみたい」という方にも来ていただきたいので、華展に出品したり、ブログやフェイスブックで作品や思いを発信しています。

あと、今までいけばなをやってみたかったけど、どの教室に行ったらよいかわからなかった人、以前に習っていたけど、育児や仕事が落ち着いて再開したくなった人も来てくださる様になりました。
お教室で出会った方と、いけばなを通して「自分を自由に表現する楽しさ、枠から飛び出す楽しさ。」を広げていきたいので「お教室活動」はとても大切にしています。

パン屋ではやっぱり女性の方が多く、女性に知っていただきたいと思ってるのでしょうか?

石塚:実はいけばなとは元々は男性の文化なんです。

パン屋そうなんですか!?

 

 

石塚:そもそもは、室町時代に、仏様に備える花として始まりました。お坊様の中に、花の名手がいらして、その花を習いたい町人に広まったのです。と同時に、時の武家や貴族が自分の権力を見せびらかすために、立派で豪華な花を生けさせたのです。

明治以降、生け花人口が減ってきた時に、もう一度生け花の文化を盛り立てようという動きになり、お茶やお花がご婦人方の花嫁修行のお稽古事として取り入れられる様になり女性に広まっていきます。

パン屋へ~そうなんですね。聞いたこともありませんでした。勝手に生け花は「女性がやるもの」と決めて付けていましたね。子供の頃、ピアノは女の仕事みたいに思っていましたし。

石塚:草月流の初代家元も、勅使河原蒼風さんという男性なのですよ。蒼風の父も立派な華道家でしたが、いけばなに対する考え方の違いから、その父から袂を分かって、26歳で新しい流派を創流した、いわば若き起業家ですね。

今から90年前に、昭和時代の風雲児として、いけばな界に新しい風を起こしました。

パン屋そうなんですか・・・男がいけばな、なんかイメージが湧きませんね。

石塚:「親子生け花教室」をしたり、男性にご指導すると意外と子供の方が面白い作品を作ったり、男性の方がお花の扱いが優しかったりという事が多々あるんです。子供の方が「こうあるべき」「こうしなきゃ」という思い込みがあまりないので自由に表現できるんですよね。

親御さんが、緊張して四苦八苦している横で、お子さんがさらっと素敵な花をいけるのをみて「うわぁ、うちの子すごい!」とお子さんの感性に感動している場面を見るのは、とっても嬉しいですよ。

また、小学校で生け花教室をさせてもらった時の事ですが、女子が「この花キレイ」「この花かわいい」と言って花を選ぶのに対して男子はストーリーを表現しようとする子が多いです。

お花選びから、表現したいものに対して必要なお花を選び作品を構成する傾向があるという印象です。あと、「お母さんがこの花好きそう♪」という男の子も多いです(笑)

 

 

パン屋:なるほど。「いけばな」は花選びからその人の特徴がハッキリと出るんですね。
ある意味内面や考えが出るから怖いですね。

石塚:生けている人の性格、特徴、感情がハッキリと出てきます。私がお稽古している草月流では「花に語らせる。花は生けたら人になる」と言います。お花の表情を観察し、お花からのメッセージを感じ、お花の良いところを見出したあなた自身が、「いけばな」という新しい命となって表現されます。

なので「きれいに見せよう」「格好良くいけよう」「認めてもらいたい」、そんな感情でいけた時はお花の心がわからず、自己中心的な気持ちが前面に出るので、あまり良い作品が出来ません。生け花はお花と会話をし、お花との共同作業で表現することなんです。

他人と何かしら共同作業をする時と全く一緒です。スポーツでも連携を取ってやりますね。相手の特徴、性格、感情を気にしながらコミュニケーションを取ってより良いチームを作ろうと努力していきます。あなたが誰かを無理矢理コントロールしようとした時点で色々な問題が起きてきます。育児でもそう。

無理やりいうこと聞かせようとしたって、反抗するばかり(笑)

パン屋確かにそうですね。相手がいて、仲間がいて、家族がいてこそのこの社会。

相手の気持ちを察してあげる、状態を気にしてあげる、そういう気遣いが大事ですよね。

はっ!!それはもしかして、こういう事を「いけばな」を通して学ぶ事が出来たらより良い関係が他人とも作る事が出来、世の中ももっと良くなるという事でしょうか?

石塚:まさにその通りなんです。人は自分の事もわからないのに、他人の事なんて完璧に分かるわけがありません。ですから相手の言葉にならない部分も含めてコミュニケーションを取ったり、気遣うということが大事になってきます。

つまり、このお花はどう生けたら喜ぶかな~、どうしたらキレイに見えるかな~、どうしたら今の自分の気持ちを表現できる作品になるかな~とお花とお話し決断していくことが大事なんです。

 

 

パン屋確かに人間社会と全く一緒ですね。

石塚:そうですね。なので、リーダー、社長、キャプテン、家族の中心にある人にはぜひオススメします!

皆、成長や歳を重ねるにつれ、必ずリーダーになっていきます。
つまり多くの人が物を言わない花と向き合う時間を持ち、自分と向き合い相手の思いに気づく事であなたの人間関係も豊かになり、チーム、家族でのコミュ―ニケーションが円滑になるのではないかと思っています。

以前、大学のゼミでいけばな体験をした事があります。教授を含めて5人でやりました。
体験後に感想を聞いたら、学生は「こんなにゼミのメンバーと話したのは初めて」「この子にこういう部分があったんだ」「この子はこういう考え方や表現をしたい人なんだ」とか、先生は「一人一人の性格や特徴がより分かり、ゼミ生一人一人が、より一層愛おしくなった」という事を仰っていました。

パン屋お花と会話をしながら、お花と共同作業をする。
お花をきっかけに自分との会話をする。
いけたお花で周囲とのコミュニケ―ションを取る。

これが先ほど話されていた「お花DEお話し」という事なんですね。

分かったような気がします!!

 

 

どんな人に知ってもらいたい

石塚:上記にも書きましたが、リーダー格になる人、一歩踏み出したい人、クリエイティブな事をやりたいこと、子供、親になる方、是非やってみてください。

パン屋皆、年齢や時期によっては、誰にでも当てはまりますね。

石塚:そうですね。人生で一度は、お花を触ってみると色々な気付きがあると思います。お花さんは、自分の本当の思いに気づかせてくれる、素敵な先生です。

 

 

こだわり

パン屋なるほど、「いけばな」って深いんですね。

ただただキレイに花を組み合わせていくだけと思っていた自分が恥ずかしいです。申し訳ありません。

石塚:いえいえ、大半はパン屋さんと同じ様に考えていると思います。

キレイに作ることや評価される花をいけるのも大事なのかもしれませんが、その人がどんなストーリー、気持ちを表現したいのかを重視しています。

パン屋じゃあ教えるに当たって基本は生徒に口出ししないという事でしょうか。

石塚:そうですね。「技術的なことやいける心」はきっちりお伝えしますが、基本はあまり上から目線の指摘はしません。
「こうしたら」「ああしたら」と言ったら生徒さんの持ち味が消えてしまいますから。

表現は自由です。

自由な表現をするために、基本の型や技術的なことを学ぶのが大事なので、自然と体に染み込んでいく様に、少しずつ繰り返していく感じです。花を介しているので、楽しく自分のペースでできるようになります。

ただ、生徒さんから「こういう表現をしたいんだ」という事を聞いたら、それを表現する仕方をお伝えするようにしています。「こういう風にしたら、こんな風に表現できるよ」「こうしたら、見た人はこういう見方をするよ~」というアドバイスになりますね。

もちろん生徒さんから「うーん、そういう事じゃないんだよな~」と言われる事もありますが、そこはお互いコミュニケーションを取って、共同作業でその方の目指す表現を引き出せるようには心がけてます(^^)

パン屋なるほど。その人らしさを出す為、その人の表現をよりひき出す為にアドバイスするんですね。

 

 

目指していること

石塚:色々お話しさせていただきましたが、この「お花DEお話し いけばな教室を通して、もっともっと自分や他人に興味を持ち、コミュニケーションを取る際に、今まで以上に自分の本当の思いに気づき、相手への思いやりを持つきっかけになったら良いな~と思っています。

それが家族円満だったり、友達、会社でのよりよいお付き合い、もっと広がれば世界平和となっていくのではないでしょうか。

いずれはこの活動を広めて行くために、自分のスタジオを開設し、自分が学びたい事のプロをお招きしたり、ワークショップを開いて、興味を持ってくれる人と一緒に本物・本質に触れる学びの場を創りたいです。失敗を恐れず、思う存分、自由に楽しい表現ができる場にしたいなぁと。

パン屋最高の目標ですね。この「いけばな」が広がると、生活の中での余計な不安やストレスを感じなくなり、自分次第でもっと人生を楽しむ事が出来ますね。

 

 

最後に一言

パン屋そろそろ時間になって参りました。最後に皆様に一言ありますか。

石塚:そうですね~。「お花DEお話ししてみませんか?自分の隠れたよいところや、本当の思いを自由に表現してみませんか?」

パン屋「いけばな」ってただただキレイに作るだけじゃなかったんですね。

「お花DEお話し」とは、お花と会話、自分と会話、周囲との会話、これが生まれる場所になるわけですね。

石塚:はい、それで「お花DEお話し」というキャッチフレーズにさせてもらいました。

パン屋ピッタリですね。ありがとうございました。

 

 

教室紹介

f.works いけばな教室

講師紹介

講師:石塚喜三枝

趣味:パン作り(こねるのが好きなんです)、お花、ピアノ

好きな音楽:Billie Joel、尾崎豊、Michael Jackson(ライブに行きました)、Rolling Stones、Princess Princess、Hound Dogなどなど

 

事業内容

●いけばな教室
場所:大倉山 花屋&カフェ ラプティフルール(大倉山)、ギャラリーカフェ夢うさぎ(大倉山)、東洋英和女学院大学生涯学習センター(六本木)

●いけばなのディスプレイ(舞台など)

●ワークショップ

 

会員様へのサービス

初回500円引かせていただきます。

 

アクセス

◆大倉山 花屋&カフェ ラプティフルール

●神奈川県横浜市港北区大倉山3-5-29

●東急東横線 大倉山駅より徒歩3分

 

◆ギャラリーカフェ夢ウサギ

●神奈川県横浜市港北区大倉山7-3-3

●東急東横線 大倉山駅より徒歩10分

 

◆東洋英和女学院大学生涯学習センター

●東京都港区六本木5-14-40

●東京メトロ日比谷線 六本木駅より徒歩7分
●東京メトロ南北線 麻布十番駅より徒歩7分
●都営大江戸線 麻布十番液より徒歩5分

 

店舗情報

営業時間 10:30~12:00 / 13:00~14:30(訪問・個別レッスンは応相談)

スケジュールは下記よりご確認ください↓
http://koushi-fworks.com/contact/お申し込みカレンダー

定休日 不定休
ご利用料金 ●教室:4500円~5000円(お花代込み・場所代込み)
(指導料2000円~3000円+花代・場所代2000円~2500円程度)●ワークショップ(時間・ご予算等、応相談)

●ディスプレイ:お花代×1.5倍(応相談)

駐車場 無し(近隣の駐車場をご利用ください)
連絡先 TEL:090-5542-5354
Email: koushi.fworks@gmail.com
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